「着想は眠らない」展

今年も、多数の皆様にご参加いただきました事、心よりお礼申し上げます。
今年もすばらしい作品にたくさん出会えて、本当に嬉しく思いました。

昨年まではアート賞としておひとりの方を対象としていましたが、
今年はart賞に加えてconcept賞・sympathy賞として3名の方を選ばせていただきました。

毎年、数々の作品を目の前にしてどの作品を選ぶかは、とても悩むところです。
今年は、テーマのTOKIをどのように理解し現出されているかをポイントに選ばせていただきました。

株式会社 インターリンク
代表取締役 小野 三四子




art賞




もしも、この作品が美術館の中にあったなら、
私は素通りしていたかも知れません。

人間には五感という素晴らしい感覚が与えられているにもかかわらず、
何かを理解しようとする時には目に頼りがちです。

幸いにも、忘我亭の静かな森の中では耳の感覚が研ぎ澄まされて、
過去と現在の2重奏に出合う事ができました。

この作品の素晴らしさを画像としてお届けできることができず、
とても残念です。秋の冷たく乾いた空気の中で、
心地よい色々な音の響きに包まれていつまでも佇んでいたい・・・
そんな気持ちにさせられた作品でした。



受賞者のコメント

インターリンク・アート賞、ありがとうございます。あまり顧みられない、もしかしたら気づかれない作品なので、
まずは、作品を鑑賞、体感していただいた方々に感謝いたします。
そして通りすぎることなく、留まることができたのは、忘我亭の森があってこそだと思います。木々や鳥たちのおかげです。
わたしの作品は造形物がほとんどなく、周りの環境に依存しており、過去に自分が感じた時間の感覚でできています。
変わり行く季節と共に、変わり行く忘我亭の森と変わってしまったわたしのリズム、
今いるこの時をただただ感受したいと思います。

来島友幸




concept賞


この作品の初見は、とても失礼なのですが・・・
「どうしてこんなバランスの悪い作品を作ったの?」でした。

ところが、制作者のコメントを見ると長年放置していた
テラコッタに、その後制作した作品のかけらが引き寄せられて
できた「未完」の作品だったのです。
この作品は、現時点での作者の姿そのものを
表しているのかも知れません。

じっと見つめていると、
過去の自分と現在進行形の自分が対峙しながら、
さらに未来に向かって進化してゆく姿を彷彿とさせてくれました。
この先にある完成形を楽しみにしています。



受賞者のコメント

テラコッタの粗野で無骨なオブジェは、20年ほど前フィレンツェの工房(タンゴが流れるアルゼンチン人の彫刻工房)で制作。
帰国時は大型船に乗る「お荷物」に。さらに日本の狭小庭では「ゴミ」と化し、苔むして18年。
帰国後の18年でつくった器を叩き割ったら「カケラ」になりました。
庭の「ゴミ」に「カケラ」を金粉でつなぎましたが完成形は見えず。
人の道はカケラをつなげる毎日。タイトルと添えたサブタイトルはデュシャンへのオマージュです。
『未完』に立ちどまってくださったインターリンクさま、作品をすぐに理解してくださった忘我亭オーナーさまに感謝して。

我妻珠美




sympathy賞


この作品を見た時に、人生の地図のように感じました。

人の過去・現在・未来は、様々な感情や出来事が複雑に絡み合い
時空を超えて喜びや悲しみにつながり巡っていく・・・
その時間の大きなうねりを見せていただきました。

この作品のように自分自身を俯瞰できる力があれば、
毎日の出来事に一喜一憂しなくても良いのでしょうが・・・
未熟な私は、まだまだ修行が必要です。



受賞者のコメント

この度はインターリンクsympathy賞をありがとうございました。
「諸行無常」を「Everything is changing」と訳した僧侶の話を知りました。全ては移りゆく。
私自身も人生後半を生きている中で、全ての物事は関わり合いながら変化してゆくのを実感するこの頃です。
作品の装身具チョーカーは、チョーカー同士と連なることで、装身具の機能を超えた予期せぬ貌を見せてくれます。
命あるTOKIの中を、命を超えたTOKIを夢想しながら制作して行きたいと思います。

栗原くみこ




出展された作品はこちらからご覧いただけます。

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